<つづき> するどく小さい溜め息を吐いた。いいよ。いいの と念押しの言葉を無碍に扱った。いいよ、付き合ってあげる。奥さんになってあげるよ。短く切った語尾がつい震えたけれど見逃した。 彼は一瞬ぎらっと目を光らせて微笑んだ。良かった心配だったんだ…
神様のいない街には子供がいない。 子供は生まれた瞬間から言葉を喋り、身の回りのことを自分でできる。母親に授乳されるのも泣き叫んでその空腹を知らせるのではなく「申し訳ありませんがおっぱいをもらっても宜しいですか」と断る。夜は情事に耽る両親を思…
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